2016年9月22日~26日
スローフードの世界最大のイベント「テラ・マードレ・サローネ・デル・グスト」において、在イタリア日本大使館よりイタリアのトリノ
24日に、大使館が招聘した江戸前寿司職人として、寿司に関するレクチャー・デモンストレーションを日本ブースで行い、寿司づくりに欠かせない包丁の切れ味の違い、産地へのこだわり、刺身と寿司の魚の切り方の違い、そして鮨職人がどのようにこれからの食材について考えているかなどをお話しさせていただきました。
多文化との交流
世界150カ国から約数十万人が集まる大きなイベント。その中の日本食のランチとしてお鮨をご提供させていただきました。関係者の皆様と協議を重ね、今回のイベントのオリジナルのプレートも作り、日本とイタリアの交友を表現しながらも、世界中からのゲストに対応した寿司メニューを開発。
欧米の先進国の方々だけなく、アフリカ、南米など生魚に親しみのない参加者も多いことから、パプリカなどの野菜鮨、甘めの味付けの焼き魚をご用意。イタリアとの友好・鮨文化とイタリア食材の融合ということから、ズッキーニの炒め物や、現地の牛肉のタリアータで作った鮨など、新しいチャレンジをさせていただきました。
キッチンは数カ国のシェフと共同使用。その中でも食を通じての国際交流が行われました。
鮨とSDGs
在イタリア日本大使の梅本大使とともにお寿司の魅力・日本食の魅力をお話させていただき、日本食の大きな分野としては発酵文化を。お鮨に関しては、鮨職人の海産物への想い、日本の漁師さんの水産資源への配慮、日本の海苔生産者の環境への関心の高さなど、日本の現場での活動、考え方を講義形式で数回お話しさせていただきました。
世界ではまだまだ日本の行っている活動を伝えきれてない部分が多くあると感じます。
『鮨』という知名度が高いメニューから、日本の海洋資源保護の分野をご説明させていただく機会をいただき、大変感謝申し上げます。
今回のイタリア出張では、在位日本大使館様のご好意や、ANA様がスポンサーとなっていただき、
『鮨により日本文化の発信』をサポートしていただきました。
これから、日本を中心に活動を続けながら、昔から引き継がれた日本の水産資源保護活動の良さを鮨職人からの視点でしっかり学び、発信していく所存でございます。