英国ウィンザーで開催された伝統あるポロ大会「ロイヤルウィンザーカップ」にて、約500名のゲストを対象に鮨レセプションを担当しました。大会の世界観に合わせた特別メニューと、日本の伝統工芸を組み合わせ、国際イベントにふさわしい“日本のおもてなし”を提供しました。

チャールズ皇太子

イベント概要と実施背景

ロイヤルウィンザーカップは、英国王室ゆかりのガーズ・ポロ・クラブが1955年に創設した歴史あるトーナメントで、毎年世界中から著名人や競技関係者が集まります。大会期間中、特別ゲストを迎えるレセプションが開催され、松乃鮨は鮨提供を依頼されました。

会場には立食と着席を組み合わせた形式で約500名が来場。
パーティー時間は90分と限られており、国際イベントらしくベジタリアン対応やVIP個別メニューも求められる環境のなか、スムーズな提供体制を整えました。

日本のおもてなし空間の演出

今回のプロジェクトは、ただ鮨を提供するだけではなく、
「イギリスの地で日本文化と日本のおもてなしを伝えること」
をミッションとし、半年近い打ち合わせを重ねて準備を進めました。

会場には、日本文化を象徴する工芸品や設えを持ち込み、鮨の空間を総合的に演出しました。

室礼の主な要素

・尾州ヒノキのまな板
・京都・織物問屋による着物地の特注皿
・青竹を用いた徳利・お猪口
・ポロ競技を象った氷の彫刻
・竹と金皿を組み合わせた“竹林”の演出
・紺地のテーブルに青もみじを散らした季節感の表現
・和紙に手書きで記した「松乃鮨」看板

日本の食文化と工芸を組み合わせ、来場者に“日本の時間”を感じていただける空間を整えました。

提供したメニュー(一例)

● 握り鮨(10種類)

日本と英国でそれぞれ厳選した食材を使用し、目の前で握るライブ感を重視。

● 手綱鮨

鮨の古い文献に登場する伝統的な巻物を、ポロの大会に合わせたネーミングで提供。

● 野菜鮨(ベジタリアン対応)

国際イベントでは不可欠な食制限対応として構成。アレルギーにも個別に配慮。

● 竹ちらし

青竹をくり抜いた器にちらし鮨を盛りつけ、立食形式でも食べやすいスタイルに。

国際イベントならではの条件への対応

本レセプションでは、以下の条件を満たす運営が求められました。

・500名に対して90分で提供
・立食+着席の混合形式
・ベジタリアンおよびアレルギー対応
・VIPゲストへの個別特別メニュー
・衛生管理や安全面への高い基準
・グローバルゲストの嗜好を意識した味・演出

これらをすべて満たしながら、品質と体験価値を両立させる運営を行いました。

ゲストの反応

大会関係者や著名人をはじめ、多くのゲストに鮨を楽しんでいただきました。
メインスポンサーからの評価も高く、国際舞台における鮨文化の可能性を改めて感じる機会となりました。

エリザベス女王陛下

また、王室関連イベントとしての参加により、会場のロイヤルボックスやバッキンガム宮殿でのレセプションに招待されるなど、貴重な経験にもつながりました。

WHAT WE CAN DO

  1. 国際スポーツイベントでの鮨ケータリング
    大規模イベントでの提供体制・動線設計・品質管理に対応します。
  2. 食制限・宗教食への柔軟なメニュー構築
    ベジタリアン、アレルギー、文化的背景に応じたメニュー開発が可能です。
  3. 日本文化を取り入れた空間演出
    工芸品・器・設えを含め、鮨を“文化体験”として提供する空間を設計します。
  4. 現地レストラン・チームとの協働運営
    海外会場での仕込み・衛生管理・現場連携にも対応します。